「血圧の平均値はどれくらい?」
「血圧が平均値なら健康に問題はない?」
と疑問に思っていませんか?20歳以上の日本人のうち、約2人に1人が高血圧 だと言われています。高血圧は決して珍しいものではありません。
そのため、自分の血圧が平均値より低いのか、それとも高いのかを気にしている方が多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、男女別に血圧の平均値を紹介します。あわせて血圧の基準値や高血圧の原因についても解説しているので参考にご覧ください。
目次
1.そもそも高血圧とは?
高血圧とは、基準値よりも血圧が高い状態のことです。日本高血圧学会では、診察室での血圧が140/90 mmHg以上の場合を高血圧としています。
高血圧は、ほとんど自覚症状がありません。かなり血圧が高い状態になると、人によっては頭痛やめまい、肩こりなどが起こることがあります。
自覚症状に乏しいため、「血圧が高いと何か問題があるの?」と思われている方もいるでしょう。血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかって弾力性が失われ、動脈硬化を起こします。
すると、脳梗塞や心筋梗塞など命に関わる病気につながることがあるのです。そのため、血圧が高い場合は放置せずに早めに適切な対処を行う必要があります。
2.厚生労働省が公表している血圧の平均値
血圧は、性別や体質によって異なります。女性ホルモンの一つであるエストロゲンには抗動脈硬化作用があることから、女性よりも男性のほうが血圧が高くなりやすいことが特徴です。
2-1.収縮期血圧の平均値
「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」によると、収縮期血圧(上の血圧)の平均値は男性で132.0 mmHg、女性で126.5 mmHgでした。和暦別に見た男女それぞれの収縮期血圧(単位:mmHg)の平均値は以下の通りです。
和暦 | 性別 | |
男性 | 女性 | |
平成21年 | 132.3 | 124.7 |
平成22年 | 132.2 | 125.3 |
平成23年 | 132.1 | 124.6 |
平成24年 | 131.3 | 123.9 |
平成25年 | 131.1 | 124.9 |
平成26年 | 131.1 | 123.8 |
平成27年 | 129.9 | 123.0 |
平成28年 | 130.6 | 122.9 |
平成29年 | 130.3 | 123.8 |
平成30年 | 130.3 | 123.3 |
令和元年 | 127.6 | 120.8 |
参考:令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 図 25-2 年齢調整した、収縮期(最高)血圧の平均値の年次推移(20歳以上)(平成21~令和元年)
上記の表を見てもらうと分かるように、血圧の平均値はどの年でも高血圧の基準となる140/90 mmHgを超えていません。また、ゆるやかではありますが、年々少しずつ血圧の平均値が下がってきていることが分かります。
年齢別に収縮期血圧と拡張期血圧(下の血圧)の平均値を見てみると、以下のようになります。
20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 | ||
男性 | 収縮期血圧 | 115.9 | 117.2 | 125.4 | 129.7 | 134.1 | 133.9 |
拡張期血圧 | 68.1 | 73.8 | 80.6 | 81.0 | 78.3 | 74.5 | |
女性 | 収縮期血圧 | 105.7 | 108.0 | 113.7 | 121.8 | 130.6 | 133.1 |
拡張期血圧 | 63.8 | 66.4 | 70.9 | 74.5 | 76.7 | 73.9 |
参考:令和元年国民健康・栄養調査報告 第 23 表の4 収縮期(最高)・拡張期(最低)血圧の平均値及び標準偏差-年齢階級別,人数,平均値,標準偏差-男性・女性,20 歳以上〔血圧を下げる薬の使用者除外〕
2-2.収縮期血圧が140 mmHg以上の方の割合
収縮期血圧が140/90 mmHg以上の方は、男性で29.9%、女性で24.9%でした。では、和暦ごとに収縮期血圧が140 mmHg以上の方の割合を見てみましょう。
和暦 | 性別 | |
男性 | 女性 | |
平成21年 | 32.3 % | 22.2 % |
平成22年 | 31.4 % | 23.4 % |
平成23年 | 30.0 % | 22.1 % |
平成24年 | 28.8 % | 20.6 % |
平成25年 | 29.0 % | 22.6 % |
平成26年 | 27.2 % | 19.8 % |
平成27年 | 26.2 % | 19.6 % |
平成28年 | 26.8 % | 18.5 % |
平成29年 | 26.1 % | 20.2 % |
平成30年 | 28.0 % | 19.0 % |
令和元年 | 23.0 % | 17.3 % |
参考:令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 図 26-2 年齢調整した、収縮期(最高)血圧が 140 mmHg 以上の者の割合の年次推移(20歳以上)(平成21~令和元年)
収縮期血圧の平均値と同様に、140/90 mmHg以上の方の割合も年々減少している傾向にあります。
3.血圧の基準値は平均値とは違う
大勢の方の血圧の値を単純に足して、合計値を人数で割ったのが平均値です。基準値は、病気の発症リスクや死亡率などを考慮して学会などが定めた値のことを指します。
このように、基準値と平均値はまったく別のものです。「平均値よりも血圧が低いから安心」と思われる方がいるかもしれませんが、平均値は血圧を管理するうえで指標となるものではありません。
4.見るべきは血圧の平均値ではなく基準値
テストの点数が平均を超えていることを知り、ほっとした経験がある方がいるかもしれません。「平均」と聞くと、この数字をクリアしていれば大丈夫という認識をどうしてももってしまいがちです。
4-1.平均値だからといって安心はできない
収縮期血圧の平均値は男性で132.0 mmHg、女性で126.5 mmHgですが、この値を下回っていても安心はできません。実は、血圧が120/80 mmHgを超えて高くなるほど、脳心血管病や慢性腎臓病などのリスクが高くなることが分かっているのです。
平均以下であることは悪くありませんが、だからといってリスクがまったくないわけではないことに注意しましょう。
4-2.血圧を管理するときは基準値を見よう
血圧を管理するときに見るべき数値は、平均値ではなく基準値です。日本高血圧学会では、次のように血圧値の分類がされています。
診察室血圧 | 家庭血圧 | |||
収縮期血圧 | 拡張期血圧 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | |
正常血圧 | <120 かつ <80 | <115 かつ <75 | ||
正常高値血圧 | 120~129 かつ <80 | 115~124 かつ <75 | ||
高値血圧 | 130~139 かつ/または 80~89 | 125~134 かつ/または 75~84 | ||
Ⅰ度高血圧 | 140~159 かつ/または 90~99 | 135~144 かつ/または 85~89 | ||
Ⅱ度高血圧 | 160~179 かつ/または 100~109 | 145~159 かつ/または 90~99 | ||
Ⅲ度高血圧 | ≧180 かつ/または ≧110 | ≧160 かつ/または ≧100 |
高血圧と診断される診察室血圧の基準値は140/90 mmHg以上ですが、正常高値血圧の場合でも生活習慣の修正が必要です。
5.血圧が上がる主な原因
血圧はさまざまな要因によって上昇します。ここでは、高血圧を招く原因の一例を紹介しましょう。
5-1.塩分の摂りすぎ
日本人で多いのが、塩分の摂りすぎです。塩分を多く摂ると、血液中に水分が多く集まるため、心拍出量が増加して血圧が上昇してしまいます。
5-2.運動不足
運動不足の状態が続くと、体に溜まった余分な塩分がうまく排泄されません。その結果、血圧が高くなります。
5-3.喫煙や飲酒
タバコに含まれているニコチンには、血管を収縮させる働きがあるため血圧を上昇させます。また、長期にわたる飲酒も血圧が上がる原因です。
5-4.ストレス
心理的、社会的ストレスによって高血圧を発症するリスクが2倍以上も高まることが分かっています。実際に高血圧の患者では、血圧が正常な方と比べて2倍以上のストレスにさらされていました。
血圧が高くなってしまう要因にいついてより詳しい情報は下記記事をご覧ください。
6.血圧についての不安が少しでもあるなら「高血圧イーメディカル」にご相談を!
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6-2.保険適用でオンライン診療を受けられる
高血圧イーメディカルでは、保険適用で診療を受けられます。そのため、対面で診療を受けるときと料金はほとんど変わりません。
6-3.無料で貸与される血圧計でいつでも血圧管理ができる
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6-4.脂質異常症や高尿酸血症、花粉症にも対応
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7.まとめ
収縮期血圧の平均値は、男性で132.0 mmHg、女性で126.5 mmHgです。血圧が平均よりも低いと安心するかもしれませんが、120/80 mmHgを超えて高くなるほど脳心血管病や慢性腎臓病のリスクが高まります。そのため、平均を下回っているから健康だと言い切ることはできません。
とはいえ、血圧管理を一人で行うのは難しいと感じる方が多いでしょう。そのような方は、オンライン診療に特化した高血圧イーメディカルを活用してみてください。気になることや困ったことがあれば、いつでもチャットから医師や看護師に相談できます。薬も自宅まで配送されるので外に出る必要はありません。
高血圧は、自覚症状がないからこそ初期のうちから対策を行うことが大切です。高血圧イーメディカルは、あなたの血圧管理を徹底的にサポートします。