医師監修|LDLコレステロールだけ高い原因は?女性ならではの理由が潜んでいる可能性も

監修者

【監修】谷田部 淳一

チーフメディカルディレクター・ 医師・医学博士

「LDLコレステロールだけ高いのはなぜ?」
「女性でLDLコレステロールが高くなるのには何か理由があるの?」

健康診断でLDLコレステロールを指摘され、どうして高くなったのか気になっている方が多いのではないでしょうか。LDLコレステロールは、年齢と共に高くなる傾向にあります。

男性は20~50代にかけて上昇し、女性では更年期を境に上昇しやすくなる ことが特徴です。今回は、LDLコレステロールが高くなる原因について詳しく解説します。

1.LDLコレステロールとHDLコレステロールの違い

コレステロールには、LDLコレステロールとHDLコレステロールの2種類があります。まずはこの2つの違いについて見ていきましょう。

1-1.LDLコレステロールの特徴

LDLコレステロールは、悪玉とも言われているコレステロールです。肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ役割をはたしています。LDLコレステロールがあること自体は問題ではありませんが、量が多くなりすぎると動脈硬化を起こす原因となるため注意が必要です。

1-2.HDLコレステロールの特徴HDLコレス

テロールは、善玉コレステロールと呼ばれているコレステロールです。増えすぎたコレステロールを回収したり、血管壁に溜まったコレステロールを取り除いたりして肝臓に戻す働きがあります。HDLコレステロールとは違い、動脈硬化を促進することはありません。むしろ、動脈硬化を抑制する働きがあります。

1-3.コレステロールの正常範囲

LDLコレステロールとHDLコレステロールの基準値は、次の通りです。

• LDLコレステロール:70~140 mg/dL
• HDLコレステロール:40~70 mg/dL

LDLコレステロールが140 mg/dL以上、HDLコレステロールが40 mg/dL未満の場合は脂質異常症と診断されます。脂質異常症とは、血液中にある脂質の量が基準値にない状態のことです。

LDLコレステロールは増えすぎることが問題になりますが、逆にHDLコレステロールは少なすぎることが問題となります。LDLコレステロールが増えた状態を高LDLコレステロール血症、HDLコレステロールが減った状態を低HDLコレステロール血症と言います。

2.女性は更年期になるとLDLコレステロールが高くなりやすい

男性は20~50代でLDLコレステロールが上昇しやすくなる一方で、女性の場合は更年期に入ると上昇しやすくなります。なぜ女性は更年期を境にLDLコレステロールの値が高くなりやすいのでしょうか。

2-1.更年期とは

更年期とは、閉経前後5年間の期間のことです。閉経前の5年間と閉経後の5年間をあわせた約10年間が更年期に該当します。閉経する時期は人によって違うため、一概に「この期間が更年期です」と言うことはできません。
早い方では40代前半、遅い方では50代後半に閉経を迎えます。つまり、更年期に入る時期は人によって10歳以上も差があるのです。

2-2.更年期にLDLコレステロールが高くなる原因

女性のLDLコレステロールが更年期に入ると高くなりやすいのは、ホルモンバランスの変化が原因です。閉経すると、エストロゲンの分泌量が減少します。エストロゲンにはLDLコレステロールの排泄や異化を促す効果があるため、分泌量が減るとLDLコレステロールの値が高くなってしまうのです。

閉経後にLDLコレステロールの値が高くなり、脂質異常症と診断される方が全体の約30~40%いると言われています。これまでLDLコレステロールの値に問題がなかった方でも、更年期をきっかけに高LDLコレステロール血症になる可能性があるため注意しましょう。

3.女性以外も要注意!LDLコレステロールが高くなる原因

女性の場合は更年期をきっかけにLDLコレステロールの値が高くなることがあります。しかし、値が高くなる原因はこれだけではありません。LDLコレステロールの値に影響する要因はほかにもいくつかあります。

3-1.脂質や糖質が多い食事

脂質や糖質が多い食事を好んで摂っていると、LDLコレステロールの値が高くなりやすいので気をつけましょう。特にコレステロールを多く含む食事は、値の上昇に直結しやすくなっています。

また、脂質を摂る際は飽和脂肪酸を避けて不飽和脂肪酸を摂るように意識することも大切です。飽和脂肪酸は肉や乳脂肪などの動物性の脂に多く含まれており、LDLコレステロールを増やす働きがあります。

3-2.運動不足

運動不足もLDLコレステロールの値が高くなる原因です。体をあまり動かさない状態が続くと、HDLコレステロールの値が減少することが分かっています。
HDLコレステロールには血管壁に付着したコレステロールを回収する働きがあることから、値が減少するとLDLコレステロールが回収されずに増えてしまうというわけです。

3-3.肥満

肥満になると、中性脂肪が増えてしまいます。中性脂肪にはLDLコレステロールの合成を促す働きがあるため、肥満の方はLDLコレステロールも増えないように注意しましょう。

3-4.遺伝

LDLコレステロールの値は、遺伝の影響で高くなることがあります。家族性高コレステロール血症と呼ばれており、子どもの頃からLDLコレステロールの値が高い状態が続くため注意が必要です。若いうちから動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などを招く恐れがあります。

3-5.ストレス

ストレスを受けると、ストレスホルモンとも呼ばれているコルチゾールの分泌量が増加します。コルチゾールは、LDLコレステロールを増やす働きがあるホルモンです。ストレスが溜まりやすい生活を続けていると、LDLコレステロールの値に影響が出る可能性があります。

4.LDLコレステロールが高いまま放置しておくとどうなるの?

LDLコレステロールの値が高くなっても、特に自覚症状はありません。しかし、値が高い状態で放置するのはとても危険です。脳梗塞や心筋梗塞など命に関わる病気に発展する恐れがあります。
そのため、LDLコレステロールの値が高いと指摘された場合は、自覚症状がなくても適切な対処が必要です。

5.LDLコレステロールが高いときの対処法

LDLコレステロールの値は薬を使って下げることもできますが、生活習慣の見直しによって下げることもできます。

5-1.食生活を見直す

まず行いたいのが、食生活の見直しです。脂質や糖質を摂りすぎないようにし、EPAやDHAが豊富に含まれている青魚を意識して食べるようにしましょう。

また、食物繊維を摂るようにすることも効果的です。EPAやDHA、食物繊維にはLDLコレステロールの値を下げる働きがあります。

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5-2.適度な運動を行う

LDLコレステロールの値を下げるためには、適度な運動が効果的です。日本動脈硬化学会が公表している「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」でも、運動療法を行うことが推奨されています。1日合計30分以上の有酸素運動を毎日続けるようにしましょう。

一度に続けて30分以上の運動を行う必要はありません。合計の運動時間が30分以上であれば大丈夫です。「ややきつい」と感じる中強度以上の運動を行います。

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5-3.ストレスを溜め込まない

ストレスを溜め込まないように日頃から意識してこまめに発散することが大切です。睡眠をしっかり取ったり趣味の時間を作ったりなど、自分なりのストレス発散法を見つけてみてください。

6.LDLコレステロールの相談なら「高血圧イーメディカル」へ

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6-1.診察から薬の受け取りまで自宅で完結

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コレステロールを下げる薬の種類や特徴は?高くなる原因や影響を医師が解説

お薬による治療法に関して、詳細記事もございますので是非ご一読ください。

6-2.内分泌代謝専門医が指導や治療を担当

高血圧イーメディカルには、内分泌代謝専門医が在籍しています。内分泌代謝専門医とは、脂質異常症をはじめとした内分泌代謝疾患に対して専門知識をもっている医師のことです。
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高血圧イーメディカルの治療は保険適用で受けられます。一般的な病院やクリニックを受診するのとほぼ同じ料金で治療を受けられるため、オンライン診療だからといって負担が大きくなることがありません。

7.まとめ

LDLコレステロールだけ高いと言われる原因には、主に以下のものがあります。

• 食生活の乱れ
• 運動不足
• 肥満
• 遺伝
• ストレス

これに加えて、女性では更年期もLDLコレステロールの値が高くなる原因として知られています。女性の場合は更年期に入ることによってエストロゲンが減少し、LDLコレステロールの異化や排泄が滞って値が高くなってしまうのです。

LDLコレステロールが高いと指摘されて悩んでいる方は、高血圧イーメディカルにご相談ください。専門知識をもった医師が責任をもって対応します。

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