血圧の管理方法|正しい血圧データの管理方法について医師が解説

監修者

【監修】谷田部 淳一

チーフメディカルディレクター・ 医師・医学博士

血圧ケアで大切なポイントは、自宅で測って、その数値を記録しておくこと。ところが、最初はがんばって記録していても、三日坊主で終わってしまったという人もたくさんいます。

なぜ、記録することが大事なのでしょうか。どのように管理すればいいのでしょうか。今回は、自宅で測った家庭血圧の管理方法についてご説明します。

1.自宅での血圧測定は、記録管理することまでが大切

1-1.家庭血圧は必ず記録しておくことは、血圧ケアの大切なポイント

健康診断の結果や何らかの不調で医療機関を受診した際に、血圧を測ったら高かった

血圧が高値であった場合、必要に応じて内服薬の処方がされたり、自宅での血圧測定を開始し様子を見るなど、医師から何らかの対応が示されます。ここで大切なことは、薬の処方があってもなくても、「自宅で血圧を測る」ということ。

今は、家庭用血圧計が普及し、一家に1台あるといわれている時代。自宅でも簡単に血圧を測ることができます。血圧ケアをしていなくても、目の前に血圧計があれば、「ちょっと測ってみようかな?」という気になることもあるはず。

血圧を測ることは簡単ですが、実は血圧ケアで大切なのは、測った血圧は必ず記録しておくことなのです。

1-2.記録管理することが、なぜ必要なの?

では、なぜ自宅で測った血圧を、記録しておくことが必要なのでしょうか。それは、今の自分の正しい血圧値を知るためです。

血圧の数値は、測る環境や気温などによって変わります。また、運動やストレスなどの影響も受けます。1日のなかでも、朝と夜では数値が変わるほどなのです。ですから、医療機関で、いつも違うタイミングや環境で測る血圧が、必ずしも正しいものであるとは限らないのです。

自宅で、安定した環境下で、同じタイミングで測る血圧こそ、今の自分の血圧なのです。高くても、低くても、それが一時的なものであるかどうかを判断するためには、毎日〝同じ時間に同じ環境〟で測って、記録しておく必要があるのです。

2.血圧値の記録って、面倒くさい。どんな方法があるの?

悩み

2-1. 記録して残すことが第1歩。メモでもいいから書き留めておこう。

測った血圧を、記録して残しておく一番簡単な方法は、メモしておくことです。毎日朝と夜。1回の測定でそれぞれ複数回測り、その最高値と最低値を、日時と併せて書き残しておきましょう。

実はメモという方法は、意外に便利なこともあります。スペースフリーなので、例えばそのときの体調や気分など、気になったことは何でも書いておくことができます。

体調不良で医療機関を受診するときに、事前の問診票で、その症状がいつ頃から続いているかとの問いは必ずあるものですが、そういわれてみると意外に記憶があいまいなことが多いはず。そんなときにも、感じた体調の変化をメモしておけば、記憶をたどることができます。

専用のノートを用意しておいて、血圧値と併せて、体重や体温、心拍数なども記録しておくことで、自分の健康管理に役立つ日記になります。

2-2. 血圧手帳で管理。記載項目を埋めることで、何を記録すればいいのかが分かる。


医療機関で血圧を測った際に、高血圧であったり、高血圧になるリスクのある高値血圧であったりした場合、「自宅で血圧を測ってください」という指導と併せて、血圧手帳を渡されることがあります。

血圧手帳の便利な点は、血圧管理に必要な項目があらかじめ印刷されていることです。また、測った数値を数字で記録しておくだけでなく、グラフとして残せるものもありますので、自分の血圧の変化を見て確かめることもできます。

血圧手帳は、無償で配布されているもののほか、市販されているものもあります。それぞれ記載方法が違うこともありますが、朝晩各1回の数値しか記載できない場合は、2回測って、その平均値を記録するようにしましょう。

2-3. PCでダウンロードできるエクセルの管理表に記入。


手書きではなく、パソコンで管理したいという人向けです。「血圧管理表 無料 エクセル」「血圧記録表 エクセル」などのキーワードで検索すると、たくさんのテンプレートが出てきます。

いくつかダウンロードしてみて、使いやすい・管理しやすいもの、記録を続けるモチベーションが高まるものなど、自分の使い勝手がよいものを選ぶようにしましょう。

2-4.スマホのアプリで管理。

スマホ
最近主流となっているのが、スマホのアプリによる管理です。「血圧管理 アプリ」などのキーワードで検索すると、iPhone版、Android版ともに、いろいろと見つけることができます。まとめサイトなどでは、「おすすめアプリ選」などの特集もあり、厳選して探すこともできます。

無料版、有料版、あるいはベーシックな機能のみ無料・アプリ内課金で拡張機能が使用可能になるなど、いろいろなタイプがあります。自分が管理しやすいものを選んでください。

また、Bluetooth通信機能のついた血圧計であれば、メーカーのアプリで自動管理できるものもあります。血圧ケアのために、新たに血圧計を購入するのであれば、Bluetooth通信機能搭載のものを選ぶというのもひとつの手です。管理を容易にしたいのであればおすすめです。

3.どの数値を記録すればいいの? 何を記録すればいいの?

3-11回の計測で2回測り、その平均値、もしくは両方を記録する。

朝でも夜でも、それぞれの測定で2回ずつ測るのが原則です。管理表によって記録できる項目が異なりますが、2回記載できるのであればそれぞれの、1回分しか記録できない場合は平均値を、最高値/最低値で記録しましょう。

3-22回の測定で、測定値に差異が出ても、そのときはそのままの数値を記録する。

2回目の測定は、1程度の間を空けて行います。それでも、1回目と2回目では測った血圧値に差異がでることがあります。もしかして、測り方が悪かった?確かにそういう場合もあるかと思います。だからといって、納得がいく数値がでるまで測り直すというのはよくありません

自宅での血圧測定の目的は、「測ったそのときの血圧値を知ること」です。そのときの血圧は、高くても低くても一時的なものに過ぎないかもしれません。だから、毎日測ることが必要なのです。いつもと違うと思っても、そのときに出た数値を記録するようにしましょう。

3-3.できれば、血圧と一緒に測定できる心拍数も記録する。

血圧計には、血圧のほかに心拍数も表示されます。心拍数と併せて記録することで、そのときの数値への影響が確認できる場合があります。

自宅で測る血圧は低いのに、医療機関で測る血圧が高い。その一因は、医療機関にいる状況や白衣姿の医師や看護師の姿をみるとドキドキしてしまうこと。それが血圧値を高くすると考えられています。これが白衣高血圧(診療室高血圧)といわれるものです。ドキドキしているときは、心拍数も高いのが通常です。家でも、吐き気をもようしたときなどは、瞬間的に血圧が上昇することがあります。吐き気がおさまった後に、心臓がドキドキしていたという経験があるのではないでしょうか。

自宅で測る血圧は、リラックスした状態で測ることが推奨されているのも、そんなドキドキした状態を避けるため。ぜひ、血圧の数値と併せて、心拍数も記録しておきましょう。

5.血圧管理は面倒? その時代は過ぎました。測定~記録~モニタリングで、さらなる健康管理を!


正直なところ、血圧を測って、記録管理することの必要性は理解できても、毎日のこととなると面倒だと感じる。それは否めない事実です。でも、血圧を測るだけで、それを自動的に記録管理してくれれば、三日坊主で終わってしまうこともないのでは?

〝高血圧イーメディカル〟では、高血圧に特化したオンラインサービスを提供しています。では、どのようなサービスが受けられるのでしょうか。

高血圧イーメディカルの提供サービス

・測定した毎日の記録は、Bluetooth通信機能で自動送信して管理
無料貸与されるBluetooth搭載の家庭用血圧計では、測った血圧値が通信機能を活用して、測った血圧値を高血圧イーメディカルのアプリに自動送信。測るだけで、血圧管理をすることができます。

・測定した記録は専門家がモニタリングして、適切にアドバイス
高血圧イーメディカルのアプリに送信された血圧値は、専門家がモニタリングしています。その血圧値に基づき、適切なアドバイスを行います。

・診療も処方もオンラインで完結
たとえば、すでに高血圧ケアとして定期的に医療機関を受診していたり、薬を処方されている方でも、大丈夫です。これまでの受診状況は、医師との無料オンライン相談で詳細をヒアリングして、引き継いだ状態で診療も処方もオンラインで実施。処方された薬はご自宅まで配送します。

・通院の時間の無駄を省いて、自分の時間を有効活用  
オンライン診療なので、通院する時間を省くことができます。受診後に薬を待つ時間も不要になりますので、その時間を自分のために有効活用することができます。

測定はしても、記録管理は面倒だから続かなかった。その言い訳はもう通用しない時代になりました。
高血圧イーメディカルは、毎月の定額制で測った血圧を記録管理し、オンラインでのモニタリングと診療、薬の処方ができるのです。また、高血圧予備軍という人には、毎日測った血圧値を専門家がモニタリングするというサービスもあります。

ぜひ、自分が続けられる方法で、自宅での血圧測定を、記録管理してください。
高血圧イーメディカルにご興味を持たれた方は、是非無料で医師に相談するところから始めてみてください。

4.まとめ


自宅の血圧測定は、必ず記録することが鉄則!
測って記録するまでが、血圧ケアの一連の流れ。測っただけで記録管理しなければ、せっかくの測定も無意味になってしまいます。

測った数値を記録する方法はいろいろとあります。今では自動で管理できる便利なアプリも。重要なのは、毎日測る血圧値を、忘れずに記録すること。自身のライフスタイルに合わせた記録方法を選びましょう。

もしかして、そのときの測り方が悪かったのかもしれませんが、高くても、低くても測定して出た数値はそのまま記録するようにしましょう。血圧測定の目的は、正常値を出すことではなく、毎日の血圧の変化をみることにあります。日々の変化を記録することは、自分の健康管理への気づきにもつながります。朝と夜の12回、1度の測定で2回測り、それぞれの数値、または平均値を必ず記録するようにしましょう。

サイレントキラーといわれる高血圧。知らない間に、脳血管心疾患のリスクが高まっているかもしれません。そのサインを知るためにも、自宅での血圧測定は欠かせません。数値が分かれば、医師も適切な対策を考えることが可能になり、

重篤な病気への予防や、高血圧の改善につなげることができます。また、高血圧予備軍の人も、生活習慣の見直しをする機会にもなります。

ぜひ、自宅での血圧測定を記録することで、自分の健康管理に役立ててください。

*参考
「高血圧 約4300万人を襲う国民病 脳卒中・心筋梗塞・動脈瘤 循環器内科の名医が教える最高の治し方大全」(文響社)・特定非営利活動法人日本高血圧学会ホームページ

高血圧イーメディカルは、高血圧に特化したオンライン
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