おすすめの血圧計は?選び方や正しい使い方を医師が解説

監修者

【監修】谷田部 淳一

チーフメディカルディレクター・ 医師・医学博士

「おすすめの血圧計が知りたい」
「血圧計の種類が多すぎてどれを選んだらいいのかわからない」

と悩んでいませんか?血圧計にはさまざまな種類があるため、使い勝手の良いもの、正確に測れるものを選ぶ必要があります。ただし、誤った使い方をすると、どんなに良い血圧計を使っても正しい値は測定できません。

そこで今回は、血圧計の選び方や正しい使い方について詳しく解説します。高性能の血圧計を無償で貸し出している「高血圧イーメディカル」の紹介もしているので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

1.血圧計の選び方

自宅で簡単に血圧を測るのに便利な血圧計。数千円程度のものから数万円以上するものまでさまざまな種類があります。「使えれば何でもいい」という方もいるかもしれませんが、血圧計はどれを選ぶのかがとても大切です。まずは、血圧計の選び方について見ていきましょう。

1-1.計測部位で選ぶ

ついつい値段を気にしがちですが、血圧計を選ぶときは計測部位をチェックしましょう。どのようにして計測するのかによって、どれくらい正確に血圧を測れるのかが変わってきます。

1-1-1.上腕式(巻き付け式 )

上腕にカフを巻いて測定する血圧計です。後で紹介する手首式と比べて測定の正確度が高く、最も真の値に近い血圧を測定できます。カフは毎回同じ力加減で巻かなければ結果に誤差が出てしまうため、カフが正しく巻けているかをチェックしてくれる機能がついたものがおすすめです。

場所を取らずに保管でき、正確に測定できるためどれを購入するか迷っている方は上腕測定型の上腕式を選ぶとよいでしょう。もっともスタンダードな血圧計です。

1-1-2.上腕式(アームイン型)

設置スペースに余裕がある方は、アームイン型の上腕式を検討してみてはいかがでしょうか。アームイン型とは、病院で見かける血圧計のように腕を機械に通して測るタイプのものです。

カフを自分で巻く必要がないため、片腕だけでの操作が難しい方や体が不自由な方でも正確に測れます。ただし、サイズが大きく重量もあるため、持ち運びには適していません。また、腕を入れるために前かがみになると、おなかに圧がかかることで血圧が変動することもあります。アームイン型は他のものに比べて価格も高いため、特段の理由がない限り、上腕巻き付け式のほうが総合的に優れています。

1-1-3.手首式

コンパクトで簡単に測れる血圧計が欲しい方は、手首式を選ぶとよいでしょう。手首にカフを巻くだけで簡単に血圧を測定できます。ただし、計測値にバラつきが出やすかったり、真の数値から外れたりする点がデメリットです。

手首式は、正確な血圧を知りたい方にはあまり向いていません。主な理由として、一つに、手首の特徴が個人によってばらついており、万人に併せた設計ができないことがあります。手首には尺骨と橈骨という骨が2本あり、また指を動かすための腱が配置されているなど、解剖学的に複雑です。そのため、カフによって一律に圧迫することができないため、血圧を計算するプロセスを共通化、標準化しづらいのです。二つ目に、水柱圧の問題があります。血圧は、右心房の高さで測定することとなっています。手首をテーブルに置くなどして心臓より低くした場合、血圧は高く出ます。手首の位置が心臓(右心房)の位置より1cm下がると、血圧は0.74mmHg高く測定されます。10㎝低ければ、なんと7.4mmHg高く出ますので、高血圧の診断や評価に大きく影響します。逆に、こたつに座ってテーブルに手首を上げるなどして心臓よりも高い位置で血圧を測定すると、血圧は低くなります。これらの注意点は、取扱説明書に記載がありますので、手首式の血圧計をご利用の際には、説明をよく読んで正しい測定姿勢をとるようにしましょう。

手首式の血圧計は、ひとまずだいたいの血圧が知りたい、場所を取らない血圧計がほしい、旅行など外出時の一時利用のサブ血圧計がほしいという方向けです。

1-2.値段で選ぶ

市販されている血圧計は、商品によって大きく値段が異なります。安いものだと3,000円程度ですが、高いものだと数万円するものもあるのです。人によって予算があるかと思いますので、無理のない範囲で血圧計を購入しましょう。出荷台数が多く、測定の正確度が高い上腕血圧計のコストパフォーマンスが優れていることは覚えておきましょう。

なお、血圧計は一般にシンプルな作りのものほど安く、付加機能が多いものほど高くなる傾向にあります。自分に必要な機能を見分けることも予算内で血圧計を購入するためには必要です。

1-3.スマートフォンと連携できるかで選ぶ

最近の血圧計は、スマートフォンと連携できるものが多くあります。スマートフォンと連携できれば、計測した血圧をわざわざ血圧手帳などに手で書いて残しておく必要がありません。

血圧を測ると自動でアプリ上に記録され、毎日の記録をグラフで確認できます。血圧を測るだけでなく記録して変化をチェックしたい方は、スマートフォンと連携できる血圧計が便利です。

1-4.記録可能な人数で選ぶ

複数人で1台の血圧計を共有したい場合は、記録可能な人数もチェックしておきましょう。多くても2人分までしか記録できないものがほとんどですが、1台で1人しか使えないのか2人使えるのかでは利便性が大きく異なります。

1-5.ウェアラブル(腕時計型)血圧計を選ぶ

最近では、血圧値が表示される腕時計型の血圧計も見かけるようになりました。2023年現在、医療機器として認証されている腕時計型血圧計は、次の2機種のみとなります。

■オムロン HCR-6900T-M
https://www.healthcare.omron.co.jp/product/hem/hcr-6900t-m.html

■ファーウェイ Watch D
https://consumer.huawei.com/jp/wearables/watch-d/

上記2機種は、カフを用いて血圧を測定する点で手首型血圧計と同等の精度が保証されていります。逆に言うと、カフが膨らまないタイプの腕時計型で、血圧が表示される場合、それは【推定血圧】であり、診断や治療のために用いられる指標とはなりません。【推定血圧】の値を医師に相談した場合、結局のところ上腕血圧計による計測を求められますので、ご注意ください。

2.血圧計の機能も確認しておこう

「ただ血圧を測れればいい」と思っていませんか?血圧を測るだけの血圧計もありますが、できれば次のような機能を備えたものを選びましょう。

2-1.正確に測定できるサポート機能があるか

血圧はカフの巻き方によって値が変化します。当然ながら、正しく巻けていなければ正確な測定結果は出ません。

そのため、カフを正しく巻けているかをチェックするサポート機能がついた血圧計がおすすめです。正しく巻けている場合は、画面にマークが出るようになっているものが多いでしょう。

ちなみに、カフの巻き方が緩いと血圧は低く、巻き方が強すぎると血圧は高く測定されてしまいます。

また、手が正しい位置にあるかを知らせてくれる機能がある血圧計もあります。先に解説したように、心臓より高い位置で測定すると血圧は低く、低い位置で測定すると血圧は高く出ることを覚えておきましょう。ホースで水を撒くときに、蛇口より高く向けると水圧が低く、低くすると勢いよく水が出るのと同じ理屈ですよ。正確に測定するためのサポート機能がついた血圧計は、日々の血圧測定をきちんと意味があるものにするためにも必要不可欠です。

2-2.不規則脈波検知機能があるか

心臓が不規則に動くことで拍動ごとに脈波が乱れることを不規則脈波と言います。血圧計によっては不規則脈波を感知するとアラームで知らせてくれるものもあるのです。この機能がついているのは、心房細動という病気を見つけるためです。心房細動は、本来規則正しく収縮して血液をしっかり送り出し、心臓のリズムを作り出すはずの心房が、細かく震えてしまうことで脈が不正になる病気です。それだけならよいのですが、心房の中で血液がよどむことにより、血栓が生じてしまい、血液の塊がちぎれて脳の血管に詰まってしまうことで、脳梗塞を生じることがあります。比較的大きな脳梗塞を起こすこともあり、半身不随など生活の質を著しく低下させる原因となります。不規則脈波のアラートが数日以上継続して観察された場合には、医師に相談する必要があります。

不規則脈波のアラームは、血圧の測定中に体や腕を動かしたときに表示される場合もありますのでご注意ください。不整脈の発見につながるほか、正しく測定できているかの目安にもなる便利な機能です。

2-3.ユーザー切り替え機能があるか

血圧計を使う人ごとに測定結果を記録したい場合は、ユーザー切り替え機能があるものを選びましょう。複数人で使用しても結果を別々に保存してくれるため、自分の結果とほかの人の結果が混ざってしまうことがありません。

3.血圧計のおすすめメーカー

血圧計のメーカーに迷ったら、下記を参考に選んでみてください。それぞれ詳しくみていきましょう。

3-1.おすすめ①:オムロン(OMRON)

オムロンは、血圧計の分野で日本でも世界的にも知られているシェアNo1の代表的なメーカーです。信頼性でも技術面でも優れており、多くの方に使用されています。オムロンの血圧計は、精度も正確度も国際的な基準で検証されています。そのため、国内・国外ともに出荷台数ナンバー1を長年維持しています。

手軽に使える手首式から、上腕式(カフ型、アームイン型)とさまざまな商品が販売されています。オムロンコネクトというアプリをインストールすることで、簡単にスマートフォンと連携が取れるのも嬉しいポイントです。

3-2.おすすめ②:テルモ(TERUMO)

テルモは、日本を代表する医療機器メーカーの一つとして知られています。血圧計の分野でも高い実績と信頼をもっており、使いやすくわかりやすいことがテルモの魅力です。

手首式や上腕式(カフ型、アームイン型)が販売されており、どの商品も数値が大きく表示されるようになっています。測る習慣をもっとシンプルにすることに力を入れているテルモの血圧計は、機械の扱いが苦手な方でも使用しやすいでしょう。

3-3.おすすめ③:日本精密機器

日本精密機器は、血圧計だけでなく体温計や空間線量計、パルスオキシメーターなどの製造販売を行っている企業です。手首式と上腕式(カフ型)の血圧計が販売されています。

朝と夜の測定結果をそれぞれ別に記録できる点が特徴です。数値の表示も大きく、シンプルな作りになっているため、どなたでも使いこなすことができるでしょう。

3-4.おすすめ④:タニタ(TANITA)

タニタは健康関連で有名な企業です。健康で美味しい食事が食べられるタニタ食堂をご存知の方も多いのではないでしょうか。タニタといえば体組成計で有名ですが、血圧計も販売しています。

手首式と上腕式(カフ型)の2種類が販売されており、「クリップアームカフ」といって簡単にカフの取り付けができるモデルが販売されていることが特徴です。機種によってはスマートフォンと連携してアプリでデータを管理することもできます。

3-5.おすすめ⑤:エー・アンド・デイ(A&D)

エー・アンド・デイは上腕式(カフ型)のみを販売しているメーカーです。ホースレスで本体とカフがつながっており、持ち運びや片付けが楽な血圧計など使い勝手の良い商品が販売されています。医療機関で採用される、24時間携帯型血圧計も提供しています。

4.血圧計の正しい使い方

血圧計は正しい使い方をしなければ結果に誤差が生じてしまいます。ここでは、自宅でも簡単にできる正しい血圧計の使い方を見ていきましょう。

4-1.正しい姿勢で測定する

まずは正しい姿勢を作るところから始めます。血圧を測るときは椅子に座り、背もたれにもたれて力を抜きましょう。足は組まずに床につけます。上腕式(カフ型)を使用する場合はカフを心臓と同じ高さの位置に巻いてください。

手首式の場合は手首と手のひらの境目から1~1.5cm離してカフを巻き、巻いた部分を心臓と同じ高さまで上げます。どの血圧計を使う場合も手の力を抜き、手のひらは上に向けてください。

4-2.できるだけ同じ時間に測定する

血圧は一日のうちでも変動します。同じ人が同じ条件で測っても、時間が違えば血圧も変動するのです。そのため、血圧計を使うときはできるだけ同じ時間に測定してください。毎日同じ時間に測定することで、血圧の変動も比較しやすくなります。

4-3.リラックスして測る

血圧を測るときは力を抜いてリラックスしましょう。手首式や上腕式(カフ型)を使うときは、肘をテーブルに置いて力を入れないようにします。

イライラしたり緊張していたりすると血圧が上がりやすくなるため、落ち着いた状態で測定してください。リラックスできないときは、楽な姿勢で座って深呼吸をすると落ち着きやすいでしょう。

4-4.排尿や排便は済ませて測る

尿や便を我慢していると血圧が上がります。正確な値を測定できなくなるため、排尿と排便は済ませてから測定してください。尿意や便意がないときは、そのまま測定しても構いません。

4-5.ちょうど良い気温の部屋で測る

血圧は気温に大きく左右されます。気温が低くなると血管が収縮して血圧が上がりやすくなり、気温が高くなると血管が拡張して逆に下がりやすくなるのです。

暑いもしくは寒いと感じる場所で測定すると、正確な血圧が出ないことがあります。室温20度くらいがちょうどよいとされているので、可能であればこれくらいの気温の部屋で測定しましょう。

5.高血圧イーメディカルでは血圧計を無償貸し出し

「結局どの血圧計を購入すればいいの?」
「おすすめの血圧計を教えてほしい」

と思われている方も多いのではないでしょうか。そのような方は、ぜひ「高血圧イーメディカル」をご活用ください。医師もおすすめする精度の高い血圧計を無償で貸し出しています。

5-1.プランの契約者全員にオムロン製の血圧計を無料で貸し出している

高血圧イーメディカルのプランをご契約いただいた皆さまに、オムロン製の「HCR-7501T」という血圧計を無料で貸し出しています。普通に購入すると17,800円する機種のため、性能が良く使いやすいことが最大の特徴です。

5-2.「カフぴったり巻きチェック」つきだから安心

オムロン製の「HCR-7501T」は、上腕式(カフ型)です。カフを正確に巻けているかチェックできる「カフぴったり巻きチェック」機能がついています。カフが適切な強さで巻けている場合はOKマークが点灯するので、どなたでも正確な測定が可能です。

5-3.スマートフォンのアプリと簡単に連携できる

iPhoneとAndroidのスマートフォンどちらでも利用できるオムロンコネクトをインストールすることで、お手持ちのスマートフォンで簡単に血圧データを連携できます。毎日のデータをグラフで確認できるので、どのような変動をしているのかもわかりやすいでしょう。

5-4.高血圧イーメディカルの医療チームとリアルタイムに記録を共有

スマートフォンに連携した血圧のデータは、即時に高血圧イーメディカルの医療チームにも共有されます。医師や看護師が常にあなたの血圧を見守ってくれるため、いつでも安心して過ごせるでしょう。

6.高血圧イーメディカルとは

高血圧イーメディカルは、日本人の死因の多くを占める脳血管疾患の最大のリスクである高血圧の治療や管理をもっと手軽に受けてもらいたいという願いのもとに始まったサービスです。

6-1.保険適用でオンライン診療が受けられるサービス

高血圧イーメディカルのサービスは、保険適用で受けられます。診療や薬代には保険が適用されるため、通常の医療機関に足を運ぶのと変わらない料金で受診が可能です。

6-2.高血圧の専門チームがいつでもチャットで対応

プランにご加入いただくと、高血圧の専門チームがいつでも対応してくれるチャット機能を利用できます。「いつもより血圧が高いんだけど大丈夫?」「運動や食生活の見直しはこの方法で合っているの?」など、不安に感じたことはいつでもご相談ください。

6-3.自宅にいながら診療から薬の受け取りまで完結

高血圧イーメディカルは、オンライン診療に特化したサービスです。診療から薬の受け取りまでオンラインで完結するため、わざわざ医療機関に足を運んで長い時間待つ必要がありません。

7.まとめ

場所を取らず、それでいて正確に測定できる血圧計としては、上腕式をおすすめします。手首式と比べて測定値が安定しているため、正確な血圧を測定できます。血圧を測る機能のほか、スマートフォンと連携したりサポート機能があったりするものを選ぶと便利です。

高血圧イーメディカルでは、プランにご加入いただいた方全員に、オムロン製の血圧計を貸し出しています。カフを正確に巻ける「カフぴったり巻きチェック」機能に加えて、スマートフォンとの連携もできるおすすめの機種です。

血圧が少しでも気になる方、おすすめの血圧計を探している方はぜひ高血圧イーメディカルをご活用ください。

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