痛風の初期症状とは?忙しい人のための発作を予防する方法を医師が解説

監修者

【監修】谷田部 淳一

チーフメディカルディレクター・ 医師・医学博士

「足の親指の付け根あたりがチクチク、ムズムズする」
「圧迫されるような感覚や熱っぽさを感じる」

これらは、痛風発作の前兆の可能性があります。特に尿酸値が高いと指摘されている方は、注意が必要です。本記事では、痛風のリスクがある方や発作が起きたことがある方に向けて次の内容を解説します。

  • 痛風の初期症状
  •  初期症状のあとに現れる発作症状
  •  なりやすい人の6つの特徴
  •  初期症状が現れた際の対応方法
  •  発作を予防する5つの方法

発作を予防する5つの方法は「毎日忙しくて通院する暇がない」という方に向けて解説しているため参考にしてください。

1. 痛風の主な初期症状(前兆)とは?


痛風発作は発作が起きる前に初期症状が現れることがあります。前兆期とも呼ばれており、この段階で薬を内服すれば発作を予防できる可能性があります。そのため、どのような症状が痛風の初期症状であるのかを理解しておくことは大切です。

痛風の主な初期症状は次の通りで関節に現れます。

  • チクチク、ムズムズとした違和感
  •  圧迫されたような感覚
  •  熱っぽさ
  •  鈍い痛み
  •  重たい感覚

これらの初期症状は発作が起きる数時間から1時間前に現れます。好発部位は足の親指の付け根辺りです。なお、このような前兆が現れるかどうかは個人差があります。発作を何度か経験している患者さんに現れやすい傾向です。

2.痛風の初期症状のあとに現れる発作症状


初期症状が現れたあとは、数時間から1日後に痛風発作の症状が現れます。発作症状は関節の耐え難い強い痛みが特徴的です。その他にも腫れや赤み、熱っぽさなどが現れます。

多くの場合は足の親指の付け根ですが、次のような部位でも症状は現れることがあります。

  • 足首の関節
  •  足の甲
  •  アキレス腱のつけ根
  •  膝の関節
  •  手の関節

発作が初回であれば数時間で痛みが消えることもありますが、繰り返すほどに足の親指の付け根以外にも症状が現れ、症状も重くなり発作の時間も長くなってしまいます。そのため、痛風は症状が重くなる前に早期に治療を始めることが大切です。

一般的に発作が起きたあと治療をしないと、約3日間は歩くことが困難であるほどの痛みが続くこともあります。痛みのピークは約24時間で、10日ほどで軽快するとされています。

発作の強い痛みは日常生活や仕事に支障をきたす恐れがあるため、大事な仕事を控えている人などは速やかに治療を始めたほうがよいでしょう。

3.痛風になりやすい人の6つの特徴


痛風になりやすい人の6つの特徴は次の通りです。

  •  尿酸値が8.0mg/dL以上で高値の方
  •  プリン体を多く含む食品をよく食べる方
  •  お酒をたくさん飲む方
  •  高脂肪・高タンパクな食事を好む方
  •  運動不足の方
  •  強いストレスを抱えている方

長時間の歩行や固い靴による患部の圧迫なども、痛風発作を引き起こす誘因になるため注意が必要です。痛風の原因の詳細を知りたい方は「痛風の原因は?危険因子や予防法について医師が解説」を参考にしてください。

4.痛風の初期症状が現れた際の対応


痛風の初期症状が現れた際は、すぐに医療機関に受診をして治療を始めることが大切です。前述した通り放置すると強い痛みをともなう痛風発作に移行してしまうためです。

特に初期症状が現れた際は、前述した通りアルコールやプリン体の多い食品の摂取、長時間の歩行、固い靴による患部の圧迫は避けるようにしてください。発作が起きてしまった場合は、次のような対応をとりましょう。

  •  痛みを和らげるために患部を冷却する
  •  負担を与えないために患部を挙上する

痛風は、高血圧や脂質異常症などを合併することが多いです。尿酸が蓄積して結石(けっせき)が腎臓に形成されると、腎臓に障害が起こり腎不全を引き起こすこともあります。このような合併症を引き起こさないためにも、痛風は初期症状の段階から適切に治療を始めることが大切です。

5.忙しい人のための痛風発作を予防する5つの方法


忙しい人のための痛風発作を予防する5つの方法は次の通りです。

  •  初期症状や発作が現れた際に内服する薬を処方してもらう 
  •  飲み会や接待の際はアルコールやプリン体が多い食品を避ける
  •  仕事の合間も十分に水分を摂取する
  •  通勤時などを利用して運動不足を解消する
  •  オンライン診療を利用する

「仕事上飲み会が多い」「多忙で通院や運動をする時間がない」という方は参考にしてください。

5-1.初期症状や発作が現れた際に内服する薬を処方してもらう

痛風は前提として医師の指導をもとに、生活習慣の改善や尿酸値を下げる薬物療法を進めることが大切です。 初期症状や発作が現れた際は、コルヒチンという痛風発作抑制薬で対応する方法もあります。

コルヒチンは、発作を予防したり発作をやわらげたりする際に内服する薬です。初期症状が現れた際にできるだけ早く飲むことで発作予防が期待できます。

その他にも、痛みを和らげる薬や尿酸値を下げる薬などがあります。痛風の内服薬について詳細を知りたい方は「痛風に使われる薬の種類は?服用時の注意点や予防法を医師が解説」を参考にしてください。

5-2.飲み会や接待の際はアルコールやプリン体が多い食品を避ける

痛風発作を予防するには、アルコールやプリン体制限をすることが大切です。特に次のようなプリン体を多く含む食品は避ける必要があります。

プリン体が多い食品

レバー類

鶏レバー、豚レバー、牛レバー

魚類

ちりめんじゃこ、太刀魚、カツオ、マイワシ

貝類

はまぐり、かき、あさり

酒類

ビール、発泡酒、地ビール

その他

白子、あんこうの肝、大正エビ

肉類や魚介類には、中程度以上は含まれると覚えておくと良いでしょう。なお、魚類は干物になるとプリン体の含有量がより多くなります。

仕事上接待や飲み会が多い人は、上記のようなプリン体が多く含まれる食品を意識的に控えましょう。焼酎やウィスキーには、ほとんどプリン体が含まれていませんが、アルコール自体が尿酸値を高めるため飲み過ぎには注意が必要です。

5-3.仕事の合間も十分に水分を摂取する

痛風予防は十分な水分を摂取することが大切です。水分を十分に摂取することで、尿酸の排泄を促すことできるためです。目安としては、糖分などが含まれない水やお茶を1日2L飲むようにしましょう。

忙しい人も仕事の合間にこまめに飲むようにしてください。なお、アルコールは水分に含むことはできません。もともと心臓や腎臓の病気をもっており水分制限がある方は、医師の指示に従ってください。

5-4.通勤時などを利用して運動不足を解消する

適度な運動は痛風予防に有効とされています。有効である運動はウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動です。

多忙で運動習慣がなかなか続かないという方は「通勤時1駅は歩くまたは自転車に乗る」などにより、1日30分以上の有酸素運動を心がけるとよいでしょう。運動前後に水分を十分に摂るようにしてください。なお、短時間の激しい無酸素運動は、反対に尿酸値を高めてしまうので控えましょう。

5-5.オンライン診療を利用する

「多忙で受診する時間がない」という方は、オンライン診療を利用する方法もあります。オンライン診療であれば、わざわざ休みを取らなくてもスマートフォンやタブレットによりどこでも気軽に診察を受けられます。

当社が提供しているオンライン診療サービスであるイーメディカルの特徴は次の通りです。

● 保険適用で医療機関を受診するのとほとんど変わらない料金で痛風の治療を受けられる
● 処方された薬は自宅まで郵送されるため忙しい人も利用しやすい
● 痛風と合併しやすい高血圧や脂質異常症もまとめて診察が受けられる

 初回相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

6.痛風の初期症状と間違えやすい病気


痛風の初期症状と似ている症状が現れる病気は次のようなものがあります。

  •  偽痛風(ぎつうふう)
  •  変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)
  •  関節リウマチ

それぞれの病気の症状を解説するため、痛風と見分けるための判断材料にしてください。

6-1.偽痛風

偽痛風は、ピロリン酸カルシウムという物質が関節に蓄積することで炎症を引き起こす病気です。特定の関節に次のような痛風と似た症状が現れます。

  •  強い痛み
  •  運動時の痛み
  •  腫れ
  •  赤み

患部の炎症にともない発熱を引き起こすこともあります。偽痛風が起きやすい部位は、膝の関節です。その他に肩や足、手の関節も起きやすい部位です。偽痛風は70〜80歳代の高齢者に多いといわれています。

6-2.変形性膝関節症

変形性膝関節症は、膝の軟骨の質が低下して少しずつすり減っていく病気です。膝の関節に次のような症状が現れます。

  •  立ち上がりや歩行、階段昇降時の痛み
  •  夜間の膝の痛み
  •  腫れ
  •  熱っぽさ
  •  曲げ伸ばしの制限
  •  膝崩れ(歩行時に膝がガクっとなる)

変形性膝関節症は、加齢により進行し50〜80歳代の方に多い病気で、女性よりも男性に多く見られます。

6-3.関節リウマチ

関節リウマチとは、本来体を守るはずの免疫に異常が起きてしまい関節に炎症が起きる病気です。特定の関節に次のような症状が現れます。

  •  痛み
  •  腫れ
  •  朝のこわばり

90%以上の方が手足の指の関節に症状が現れます。その他にも、膝や肘、肩、足首の関節などにも症状は現れます。発症の多い年齢は30〜50歳代です。男性よりも女性のほうが4倍ほど多く見られます。

7.まとめ


痛風の初期症状が現れた際は、それ以上悪化させないために早期に治療を始めることが大切です。適切に治療せずに放置すると、高血圧や脂質異常症などさまざまな合併症を引き起こすリスクもあります。

なかなか受診する時間が取れないという方はオンライン診療も手段の一つです。イーメディカルであれば、痛風だけではなく高血圧や脂質異常症もまとめて診察できます。尿酸値が高いと指摘されている方や、発作を経験したことがある方もイーメディカルにお気軽にご相談ください。

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