高血圧の症状をセルフチェックしよう!当てはまる方は要注意!

監修者

【監修】谷田部 淳一

チーフメディカルディレクター・ 医師・医学博士

悩み

「高血圧になると、どのような症状が現れるの?」
「高血圧の危険性があるかどうか、簡単にチェックする方法が知りたい」

そう考えると、「もしかしたら自分も高血圧かも」と心配になる方が多いのではないでしょうか。
高血圧を放置しておくと命に関わることもあるため、初期のうちからしっかり血圧をコントロールしていくことが大切です。今回は、高血圧の症状にはどのようなものがあるのか、高血圧のリスクを簡単にチェックする方法はあるのかなどについて解説します。

1.高血圧で見られる症状をチェック

高血圧には誰でもなる可能性があります。決して他人事ではありません。どのような病気も早期発見・早期治療が大事なことから、高血圧も早めに気づいて治療を始めることが大切です。では、高血圧になるとどのような症状が見られるのでしょうか

1-1.そもそも高血圧は症状が出ないことが多い

実は、高血圧になっても症状が出ることはあまりありません。ほとんどの方で気づかないうちに血圧が高くなっています。病院や薬局の待合室にある血圧計で測ってみたらたまたま血圧が高いことに気づいたり、健診で指摘されたりして気づく方が多いのではないでしょうか。それくらい、高血圧には自覚症状がないのです

1-2.人によっては症状が出ることもある

何も症状が出ないことが多い高血圧ですが、人によっては次のような症状が見られることがあります。

  • 頭痛
  • めまい
  • 肩こり

「これらの症状が出たら、高血圧を疑いましょう」と言いたいところですが、頭痛やめまい、肩こりは高血圧かどうかに関係なく日頃から出ることのある症状です。高血圧だから出る症状というのは存在しないため、症状だけで血圧が高いかどうかを判断するのは困難でしょう。

2.そもそも高血圧とは?

高血圧とは、血圧が通常よりも高い状態が続くことです。日本高血圧学会では、次の場合に高血圧と診断するとしています。

診察室血圧家庭血圧
140/90 mmHg以上135/85 mmHg以上 

ただし、一度でもこの基準を超えたからといって高血圧と診断されるわけではありません。日をあけて何度か測った血圧が上記の基準を超える場合に高血圧と診断されます。

3.高血圧のチェックシートでリスクを確認

高血圧は自覚症状がないことが多く、気づかないうちに血圧が高くなっていることが少なくありません。高血圧になっている可能性に早めに気づくためにも、ここで一度リスクをチェックしてみましょう。

  • BMIが25以上ある
  • 喫煙する
  • 脂質異常症だといわれている
  • 60歳以上の男性、もしくは65歳以上の女性である
  • 両親や兄弟に高血圧の方がいる
  • 糖尿病だといわれている
  • 濃い味付けの食事を好む
  • 野菜をあまり食べない
  • 一日の運動時間が30分未満である
  • 飲酒を毎日している

 

    当てはまる項目が3つ以上ある方は、高血圧のリスクが高いと考えられます。ご自身で家庭血圧を測ってみるか(血圧計を貸してくれるサービスもあります)、人間ドックを受けたり高血圧対策のセルフケアを始めたりして、血圧を意識した生活を送るようにしましょう。

    4.高血圧を放っておくのは危険!

    「高血圧には自覚症状がほとんどないのに、なぜ治療が必要なの?」と疑問に思っていませんか?症状がないのに治療するのはなんだか気乗りしない、治療する意味がわからないという方も多いはずです。

    4-1.高血圧予防で年間10万人の命を救える

    驚くことに、高血圧を完全に予防することができれば、年間に10万人もの命を救えるといわれています 。高血圧の状態を放っておくと、あなたの命も知らず知らずのうちに影響を受けているかもしれません。サイレントキラーともいわれている高血圧は、自覚症状がないゆえに私たちの体を静かにむしばんでいくのです。

    4-2.脳卒中や心疾患のリスクが上がる

    具体的には、高血圧は脳卒中や心疾患のリスクを上げます。脳卒中とは、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血のことです。脳の血管が詰まったり出血したりするもので、命に関わることも少なくありません。 

    ここで「あれ、高血圧は140/90 mmHg以上(家庭血圧なら135/85 mmHg以上)からじゃないの?」と思われた方もいるかもしれません。実は、高血圧とされる血圧を超えていなくても、120/80 mmHgを超えていれば脳卒中や心疾患のリスクが高まることがわかっています 

    5.高血圧を改善するために今日からできる5つのこと

    高血圧を改善するためには、生活習慣を見直すことがとても大切です。医療機関を受診した際でも、まずは生活習慣を改善するよう指導されることがよくあります。

    5-1.減塩を心がける

    高血圧治療ガイドライン2019では、一日の塩分摂取量を6 g未満とするようにしています。 高血圧の患者さんを対象にした試験で塩分量を一日6 g未満にしたところ、血圧の有意な低下が見られたのです。

    しかし、 国民健康・栄養調査(令和元年)によると、男性では10.9 g、女性で9.3 gの塩分を毎日平均して摂取しています。塩分摂取量が多い方がほとんどのため、麺類のスープを残したり漬け物を控えたりして塩分量を減らすように心がけましょう。

    5-2.適正体重を維持する

    肥満の方は血圧が上がりやすい傾向にあります。 BMI20.0の方が高血圧になるリスクを1とすると、BMI25.0~29.9の方は1.5~2.5倍も高血圧になりやすいのです。肥満の方は日頃から腹8分目を心がけ、適切なカロリー摂取をして適度な運動を行うようにしましょう。

    5-3.運動を行う

    運動を行うと、その後22時間ほど血圧が下がった状態が続きます。そのため、定期的に運動を行うことが大切です。1回10分以上の運動を一日に合計で40分以上行うことが推奨されています。普段あまり体を動かす機会がない方は、無理のない範囲で少しずつ運動をしてみてください。

    5-4.節酒を心がける

    飲酒を1~2週間控えるだけで血圧が下がることがわかっています。男性は一日にビール中瓶1本以下、女性はビール中瓶1/2本以下を目安に摂取するようにしましょう。アルコールは脳卒中や心房細動などの原因にもなるため、日頃から飲み過ぎには注意して過ごしてください。

    5-5.禁煙する

    喫煙すると血管が収縮するため血圧が上がります。慢性的に喫煙を続けることで動脈硬化のリスクが上がることもわかっているため、タバコを吸う方は早めに禁煙しましょう。

    6.高血圧は症状がないからこそ管理が大切

    高血圧には自覚症状がほとんどありません。そのため、健診で指摘されても緊急性を感じない方がほとんどでしょう。しかし、高血圧はサイレントキラーです。命に関わることも多いので、必ず治療を始めましょう

    6-1.高血圧イーメディカルなら無料貸出の血圧計で毎日チェックできる

    高血圧イーメディカルは、病院に足を運ぶことなく家庭で血圧をチェックしながら高血圧の改善に取り組める新しいサービスです。もしお薬が必要になれば、ご自宅に郵送することもできます。

    プランにお申し込みいただいた方には、オムロン製の血圧計を無料で貸し出ししているのでぜひご活用ください。計測した血圧は自動で医療スタッフに共有されます

    高血圧は自覚症状がないからこそ、血圧計を使って状態を数字としてしっかりチェックしていくことが重要です。

    6-2.不安なことがあればいつでもチャットで相談可能

    「血圧がいつもより高いけど大丈夫かな」「薬について聞きたいことがあるんだけど…」など、気になることはいつでもチャットから医師に相談できます。わざわざ病院に足を運ばなくても医師に相談できるのは、高血圧イーメディカルの大きな強みです。

    7.まとめ

    高血圧になっても自覚症状はほとんどありません。普段と何も変わらない生活をしていたのに、実は高血圧だったということもあります。人によっては頭痛やめまい、肩こりなどが起こることもありますが、高血圧に限った症状ではないため見逃されがちです。

    高血圧が不安な方は、血圧を毎日測る習慣をつけましょう。高血圧イーメディカルでは血圧計を無料で貸し出ししています。必要なタイミングで治療を始められるのはもちろん、気になることはいつでも医師に相談することが可能です。自身の健康を守るためにも、血圧はしっかりコントロールしていきましょう。

     

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